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タワマン〜墜ちた女達〜
第18章 温泉旅行 〜二宮紗綾編〜
モデルのように細い体型とその容姿でデリヘルの時もそこそこ人気だったのだ。

二人は温泉地に着いてから夕方までしっかりデートをする。礼奈と回ったところにも訪れるが、狩野は知らぬふりをして付き合う。

紗綾はたくさん話しかけてきて、話題も尽きず話しやすいので、狩野としても十分楽しい。狩野もひたすらベッドの中より、こういう機会も大切にしたいと考え、一緒に楽しむ。

荷物は預けていたとはいえ、夕方までかなり歩き回った。二人ともそこそこ疲れた状態で、休憩に入った喫茶店で、コーヒーを飲む。

「かなり歩いたな…。さすがに疲れたよ…。」

「私も…。孝宏さんと一緒が嬉しくて…ついつい…。」

互いに苦笑しながら話す。

「でも…本当に誘ってくれて…良かったです。とっても楽しくて、時間が過ぎるのが、あっという間です。」

「そうだな…。あっという間に日が暮れそうだ。そろそろ旅館に向かわないとな…。でも、まだ明日もあるし、しっかり楽しもう。」

「はい!お泊りデートなんて…ウキウキしちゃう…。」

紗綾が僅かに頬を赤らめる。それが狩野の欲情を掻き立てる。

「ただ…。朝まで寝られない覚悟はしてもらうぞ?」

「もう…孝宏さんっ!でも…それは嬉しいです…けど…。」

狩野がニヤニヤしながら言うと、頬を膨らましながらも、ゴニョゴニョと嬉しそうに呟く。

毎回、狩野が紗綾の部屋に来れば、一緒に夜を明かすことも多い。しかし、今日は温泉旅館での一泊。そういったシチュエーションが嬉しいのだ。

「よし、じゃあ、行くか?」

「はい!行きましょう!」

二人は再び歩いてお店を巡りながらタクシーまで向かう。タクシーに乗って旅館に着くころにはすでに日が暮れていた。

部屋に着いて、内装がどうとか、露天風呂が、景色が素晴らしいとはしゃぐ紗綾。後ろで苦笑いしながら聞いていた狩野だが、紗綾の喜びが一段落する頃合いを見て、後ろから抱き締める。

「はしゃぐのもいいけど、そろそろ夕食の時間だよ?」

「あっ…はい…。すみません。はしゃぎすぎですよね…?んっ…♡んチュッ…。チュぷっ…♡」

「楽しそうな紗綾を見てるだけでもいいけど…、腹減った。」

さすがに狩野も歩き回り、この1週間の疲れが溜まってきている。少し落ち着きたいというのが、本音だった。

「そうですね。私もお腹空きました。お食事にしましょうか。」
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