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第18章 温泉旅行　〜二宮紗綾編〜

狩野は頷き、内線で食事の用意をお願いしようとする。その時、紗綾が声を上げる。

「あっ！その前に…。孝宏さん、浴衣に着替えませんか…？せっかくの旅館での食事なので…。」

「ああ、そうだな…。それがいい。」

「じゃあ、私…脱衣所で着替えますね…？孝宏さんはこっちで。覗かないでくださいね？」

「いや、わざわざ行かなくても、ここで着替えてもいいよ？」

「それは恥ずかしいし…。せっかくならきちんと着たところを孝宏さんに見せたいから…。だから…絶対覗かないでください！」

だめと言ってもシャワーの最中に侵入してきた前科がある狩野に対してきつく約束させる紗綾。そんな紗綾に狩野は苦笑いで答える。

「わかったよ…。じゃあ、時間ないから早く着替えできてな。」

狩野の言葉に頷き、浴衣を抱えてパタパタと走り去る紗綾。狩野も素早く浴衣に着替える。覗くなと言われたら覗きたくなるのが、人の性というものだが、狩野はぐっと堪える。
紗綾の浴衣姿を楽しみに待つ。しばらくして、脱衣所から紗綾が戻って来る。

「ど、どうですか…？似合ってますか…？」

はにかみながら紗綾が聞いてくる。楚々とした雰囲気の紗綾に浴衣は良く似合う。欲を言えばもう少し身体がふっくらすればさらに良いのだが。ただ再会してから今日までで紗綾は少し太っている。それでも十分に細いのだが、ガリガリの印象がなくなり、より女らしさが増している。

「ああ、とっても良く似合ってる。襲いたくなるほどに…。」

狩野は紗綾を抱き締めながら囁やく。

「もう…孝宏さんたらぁ…。食事の後まで我慢してくださいね…？」

「ああ、せっかくだから料理を楽しもう。」

狩野はそう言って内線で食事を頼む。晴香や真千子、そしてラウラとひたすら淫欲に励む日々を過ごし、狩野は疲れていたこともあり、素直に食事に移る。
さらに狩野としては紗綾とはSEXに明け暮れるのではなく、普通の恋人同士のように接したいと考えていた。

二人は用意された料理を食べながらお酒を飲む。料理の写真を撮り、あーだこーだ言いながら楽しく食事が進んでいく。

お酒が進むにつれて色っぽさを増していく紗綾。

「はぁ…。美味しい…♡」

お猪口の日本酒を飲み干し、うっとりしたように呟く紗綾。

「ああ、美味しいな…。」

狩野も一緒のお酒を飲む。その時、遠慮がちに紗綾の頭が狩野の肩に乗る。