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タワマン〜墜ちた女達〜
第21章 4人目〜椎名風花〜
「蒲田萌衣に関しては出てくる情報が少なすぎて、正直手を焼いています。普段もランニングなど1人で外に出ることはありますが、ほぼ他人との接触はなく、それ以外はほとんどマンション内で過ごしていますので。」

「わかった。萌衣の調査は継続はするが、後回しで構わない。その様子だと調べても大したことは出て来ないだろうから。」

「わかりました。最後に椎名風花、26歳。CLUBCheekのNo.1ホステス。未婚。付き合っている男性は無し。父親は博通の取締役をしている椎名一樹。風花に関しては実は大きな情報がありまして…。」

「それは何だ…?」

狩野は懐から封筒を取り出し、テーブルに置く。探偵は中を確かめることなく、懐へ入れる。

「どうやら…父親の一樹が会社の金を使い込んでるようです…。」

「博通の金をか…?父親はなんでそんな金が…?」

「どうやら、海外に投資したり、いろいろ手を広げていたようですが、この不景気を折りにかなりのあおりを受けたようで…。それを取り戻すためにまた不確かなものに手を出して。それが膨らんで首が回らない状態になっているようです。」

「会社側は把握しているのか?」

「まだ完全には…ってとこみたいですね…。内密に調査を進め、近々には背信行為で訴えるでしょう。」

「それまでにどのくらい時間がかかりそうなんだ?」

「長くて半年でしょう。すでに調査に入ってはいますし…。」

「半年か…。よし、また何かわかったことがあったら連絡してくれ。」

「わかりました。では、失礼します。」

探偵がいなくなった個室で狩野は酒を傾ける。風花の情報はかなり使える。風花の父親と違い、最近の狩野はかなり儲けが増えている。最近も資産が億単位で増えた。今の狩野は何をやっても上手くいく。自分が恐ろしくなるほどに。

であれば、あとは礼奈と同じように風花の身体と引き換えに支援を申し出ればいい。風花が了承すれば良し。しなくても良し。こういう場合、狩野は非常にやりやすい。断られたところで特に困らないからだ。

現在、風花との関係は良好ではあるが、単なる住民同士の付き合いでしかない。マンション内で顔を合わさなければいいだけ。そして、風花が勤めるクラブのホステスと客という関係も、壊れたところで大したことではない。一緒に行った荒木は残念がるかもしれないが。ただそれだけのことである。
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