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タワマン〜墜ちた女達〜
第25章 狩野の日常④
バーに向かう道すがら、話しながら歩く。

「しかし、あの佐藤さんだとは今でも信じられないくらいだよ…。髪の毛伸ばしただけなはずなのに…。やっぱり、雰囲気が変わったせいかな…?」

「だと思います。あの頃の私は新人で…、男性に負けないくらいに仕事頑張ろうって、片意地張ってたから…。」

「確かにそうだったな…。あの頃の佐藤さんは男前で…。近寄り難い部分もあったかな…?仕事の時は頼もしくて、とても助かったけど。」

「狩野さんこそ…。周りに気配り出来て、荒木さんと2人、次世代エースなんて言われてたじゃないですか。」

「いやいや、それは買いかぶり過ぎだよ…。」

そんな話をしながら、バーに着くと、2人はそれぞれの飲み物をオーダーし、乾杯する。狩野はハイボール。佐藤はバーおすすめのカクテルで。

「生ビール派じゃなかったっけ?」

「くすっ…。よく覚えてますね?最近、好みも変わって来たから…。では、久しぶりの再会に…乾杯!」

「乾杯!」

2人は軽くグラスを合わせる。

「それで…今は何を…?」

「サイ・コミュニケーションは辞めて、今はアパレル会社に移りました。狩野さん、柊社長はご存知ですよね?同じマンションに住んでる…。柊社長と出会ってから、私、変わったんです。」

「最上階に住んでる柊さんか…。あまり話したことはないが…。旦那さんは大手の取締役を歴任されてる方で…。ご自身もアパレル会社を立ち上げてるっていうのは知ってたけど…。そこに…。」

「ええ、仕事の関係で知りあって…、柊社長が会社を立ち上げる時に引き抜いてもらったんです…。今の私があるのは柊社長のおかげで…。」

「なるほどね…。居心地良さそうだね。今の佐藤さん、昔と違って、ずいぶん優しい顔つきになったし、笑顔が増えて、より綺麗になってるよ?」

「そ、そんな…。綺麗だなんて…。柊社長と比べたら…私なんて…。」

「柊さんも凄く美人だけど、佐藤さんだって。昔の雰囲気も良かったけど、今の佐藤さんなら、たくさんの男が振り向くよ?」

「そんなこと…。でも、嬉しい…。一緒に働いた時も狩野さんと荒木さん、社内で人気だったんですよ?2人と仕事できる私を妬む女性社員がいるくらい…。」

「ははっ…。そうだったの?あの頃は仕事一筋だったからな〜。」

「私もそうだったわ…。」

2人して昔を懐かしみ、無言になる。
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