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第27章 ホームパーティー

「ああ、そうだが…。もしかして…？」

「私と…、萌衣も誘われたわ…。今朝ね…。偶にあるのよね。私は博通の娘の立場で参加してほしいってね。萌衣も似たようなものね…。そうか…今回は孝宏が…。なるほどね…。」

「なんだ…？どういうことだ…？」

「美夜さんのホームパーティーって、たぶんだけど、美夜さんの会社の女性達に、いい男を紹介してあげるっていう意味があるんじゃないかな…。必ず独身男性を少数呼んでるから…。」

「本当に…？」

「私はそう思ってる。特に呼ぶ必要なさそうなのに、必ずいるからね…。それを会社の女性達が虎視眈々と狙ってるし…。ああ、佐藤恵美さんは…あの人なのね…。思い出したわ…。」

「？？？」

１人納得する風花に訳がわからない狩野。そんな狩野に風花は笑って言う。

「ごめんなさい。ちゃんと説明するわね…。」

風花は食事をしながら、語ったのは次のような内容である。

美夜は定期的にホームパーティーを開いているが、偶に仕事なのかプライベートなのかよくわからないパーティーがあるそうだ。それに風花や萌衣は誘われることが多い。
そして、そのパーティーには必ず美夜が招待した独身男性がいる。
要はパーティーの目的は美夜の会社の女性社員のための婚活パーティーでもあるらしい。そして、美夜のパートナー選びの要素も担っているようだ。一時期、風花や萌衣に積極的にアプローチしてきた美夜だが、なかなか風花や萌衣が靡かなくても、何かにつけ、パーティーに呼ぶようだ。

その中で恵美だけはそのパーティーの意図を伝えられていないようだ。１人だけ通常のパーティーのように、みんなに気を配り頑張っている女性がいたのを風花は覚えていた。それがようやく狩野の言っている佐藤恵美に繋がったのだ。

つまり恵美は自分の知らない間に、自分の目の前で自分の代わりになる女性を探されていたのだ。

風花の話は全て憶測だが、かなり的を得ているはずだ。

「なるほど…。恵美からある程度、俺のことを聞いてパーティーに呼ぶのに問題ないと判断したかな…？もしくは…。」

「もしくは…？」

「最近、恵美は美夜と上手くいっていないらしい。この際だから、美夜は恵美と俺をくっつけて、自分は他の誰かと…。なんて考えているのかもしれないな…。」

「あぁ…、確かにありそう…。でも、美夜が付き合いたい他の女性いたかしら…？」