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タワマン〜墜ちた女達〜
第27章 ホームパーティー

そして、中央で何人かの女性に囲まれ話す美夜。1番華やかな衣装を着て、一際目立つ。さながら、女王様のようだ。その隣で、おとなしめに着飾った恵美が控えている。
男性の参加は少ないせいか、狩野が入室すると同時に好奇の視線に晒される。狩野はその視線に臆することなく美夜のところへ向かう。
「柊さん、今日はお招きいただきありがとうございます。」
狩野が美夜の前に立ち、そう挨拶すると、周りの取り巻きの女性達はサッと視線を狩野の頭から爪先にまで走らせる。
狩野が着ているのはハイブランドのカジュアルスーツ。ネクタイはしていないが、腕時計など小物に至るまで、かなりの額になる高級なものばかりだ。一瞬でそれを確認した女性達の目の色が変わる。
「いえいえ、狩野さんこそ忙しい中、ご参加いただき、ありがとうございます。皆さん、こちらはこのマンションの20階に住む狩野さんよ。この若さで不動産など運営されて、悠々自適の暮らしをされてるそうなの。」
「え〜、悠々自適ってことは、このマンションに1人暮らしされてるんですか〜?」
美夜の近くにいた目がくりくりした可愛いらしい女性が甘えるような口調で聞いてくる。
「一応、そうですね。まぁ、ありがたいことに、親のおかげで、楽な生活が出来てます。」
「あら、ご謙遜を…。狩野さんは以前、電報堂にお勤めで、営業部のエースだったそうじゃない?佐藤から聞きましたわ。ねえ?そうでしょ?」
美夜がそう言って恵美を見る。恵美はにこやかな笑顔で言う。
「ええ、以前、私が電報堂さんと一緒に仕事をさせていただいた時に狩野さんがいらっしゃって。その時、営業部でトップを争う成績だとお聞きしました。」
「え〜、凄〜い♡それでこんなにイケメンでお金持ちって、天は二物を与えないって嘘ですよね〜。」
先ほどの女性がさらに目をキラキラさせて、狩野との距離を詰める。
「はは…。実際はトップじゃなくて、3番目くらいでしたし、先ほど言った通り、お金は両親が亡くなる際に遺してくれたものですから…。」
「あっ…。そうなんですね…。」
狩野の顔が暗い表情になったことで、女性はそれ以上何も言えなくなる。狩野はうるさい女性を黙らせるための言葉だったが、効果的であったようだ。
他の女性はライバルの失点にほくそ笑む。風花から聞いていたように、この場は婚活パーティーの様相だ。
男性の参加は少ないせいか、狩野が入室すると同時に好奇の視線に晒される。狩野はその視線に臆することなく美夜のところへ向かう。
「柊さん、今日はお招きいただきありがとうございます。」
狩野が美夜の前に立ち、そう挨拶すると、周りの取り巻きの女性達はサッと視線を狩野の頭から爪先にまで走らせる。
狩野が着ているのはハイブランドのカジュアルスーツ。ネクタイはしていないが、腕時計など小物に至るまで、かなりの額になる高級なものばかりだ。一瞬でそれを確認した女性達の目の色が変わる。
「いえいえ、狩野さんこそ忙しい中、ご参加いただき、ありがとうございます。皆さん、こちらはこのマンションの20階に住む狩野さんよ。この若さで不動産など運営されて、悠々自適の暮らしをされてるそうなの。」
「え〜、悠々自適ってことは、このマンションに1人暮らしされてるんですか〜?」
美夜の近くにいた目がくりくりした可愛いらしい女性が甘えるような口調で聞いてくる。
「一応、そうですね。まぁ、ありがたいことに、親のおかげで、楽な生活が出来てます。」
「あら、ご謙遜を…。狩野さんは以前、電報堂にお勤めで、営業部のエースだったそうじゃない?佐藤から聞きましたわ。ねえ?そうでしょ?」
美夜がそう言って恵美を見る。恵美はにこやかな笑顔で言う。
「ええ、以前、私が電報堂さんと一緒に仕事をさせていただいた時に狩野さんがいらっしゃって。その時、営業部でトップを争う成績だとお聞きしました。」
「え〜、凄〜い♡それでこんなにイケメンでお金持ちって、天は二物を与えないって嘘ですよね〜。」
先ほどの女性がさらに目をキラキラさせて、狩野との距離を詰める。
「はは…。実際はトップじゃなくて、3番目くらいでしたし、先ほど言った通り、お金は両親が亡くなる際に遺してくれたものですから…。」
「あっ…。そうなんですね…。」
狩野の顔が暗い表情になったことで、女性はそれ以上何も言えなくなる。狩野はうるさい女性を黙らせるための言葉だったが、効果的であったようだ。
他の女性はライバルの失点にほくそ笑む。風花から聞いていたように、この場は婚活パーティーの様相だ。

