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タワマン〜墜ちた女達〜
第2章 引っ越し〜住民会議

昔ながらの回覧板ではなく、メールを使い、さらには機械的な一斉メールでなくコンシェルジュがきちんと狩野宛てに送ってくる。高いだけあるなと、狩野は素直に感心する。
極めつけは初めて出席する狩野のためにコンシェルジュが狩野を迎えに来たことであった。
高級ホテルを思わせる制服に身を包んだ女性が狩野の部屋までわざわざ来たのだ。インターフォンが鳴り、誰かと思って驚く狩野に、女性は高城と名乗り、会議室までご案内しますと言うのだ。
ありがたいことだが、そこまでするのかと感心する狩野。さらに高城と言うコンシェルジュもまた若くきれいなメガネをかけた知的美人である。高城は狩野の住む上階層の20階から33階までのコンシェルジュで、下層の6階から18階はまた別のコンシェルジュがいるそうだ。
「18階以下は私の同僚の佐久間が管理しています。」
「そうなんですね。」
「はい。では狩野さん。こちらが会議室でございます。私は中には入れませんので、どうぞ。」
高城がドアの前で立ち止まり、狩野に伝える。
「あっ、コンシェルジュの方は参加しないの?」
狩野が聞く。
「今回は住民の皆様だけの会議ですから。どうぞお入りください。」
そう言って高城がドアを開ける。
中は1流企業の会議室の如く、大きな円形のテーブルが置かれ、20人以上が座れるようになっている。そして、何故か下座の方に固まって皆が座っている。
「っと、これは…?」
狩野は入ってすぐに戸惑い、足を止める。自分の座る席はと見渡した際に、座っている住民が全て女性だと気がついたからだ。20代から30代、40代の女性も混じっているようだが、ほとんどが若くきれいな女性が多い。
『こりゃ、場違いだな…。来なきゃ良かった…。』
女性に囲まれるのは悪い気分はしないが、初対面の女性ばかりの中に男一人は居心地が悪い。平日の14時とあって、男性は少ないとは思っていたが、まさか自分一人だけとは…。
少しばかり後悔しながら、狩野が突っ立っていると、真ん中付近に座った隣室の湯中がさり気なく手招きしてくる。湯中の隣には誰もいないため、狩野は素早くそこに座る。
「すみません。ありがとうございます。どこに座っていいかわからなくて…。」
「いえいえ、住んでいる階数で決まってるんです。あちらが低階層で、こちらになるにつれて上の階って感じですね。」
極めつけは初めて出席する狩野のためにコンシェルジュが狩野を迎えに来たことであった。
高級ホテルを思わせる制服に身を包んだ女性が狩野の部屋までわざわざ来たのだ。インターフォンが鳴り、誰かと思って驚く狩野に、女性は高城と名乗り、会議室までご案内しますと言うのだ。
ありがたいことだが、そこまでするのかと感心する狩野。さらに高城と言うコンシェルジュもまた若くきれいなメガネをかけた知的美人である。高城は狩野の住む上階層の20階から33階までのコンシェルジュで、下層の6階から18階はまた別のコンシェルジュがいるそうだ。
「18階以下は私の同僚の佐久間が管理しています。」
「そうなんですね。」
「はい。では狩野さん。こちらが会議室でございます。私は中には入れませんので、どうぞ。」
高城がドアの前で立ち止まり、狩野に伝える。
「あっ、コンシェルジュの方は参加しないの?」
狩野が聞く。
「今回は住民の皆様だけの会議ですから。どうぞお入りください。」
そう言って高城がドアを開ける。
中は1流企業の会議室の如く、大きな円形のテーブルが置かれ、20人以上が座れるようになっている。そして、何故か下座の方に固まって皆が座っている。
「っと、これは…?」
狩野は入ってすぐに戸惑い、足を止める。自分の座る席はと見渡した際に、座っている住民が全て女性だと気がついたからだ。20代から30代、40代の女性も混じっているようだが、ほとんどが若くきれいな女性が多い。
『こりゃ、場違いだな…。来なきゃ良かった…。』
女性に囲まれるのは悪い気分はしないが、初対面の女性ばかりの中に男一人は居心地が悪い。平日の14時とあって、男性は少ないとは思っていたが、まさか自分一人だけとは…。
少しばかり後悔しながら、狩野が突っ立っていると、真ん中付近に座った隣室の湯中がさり気なく手招きしてくる。湯中の隣には誰もいないため、狩野は素早くそこに座る。
「すみません。ありがとうございます。どこに座っていいかわからなくて…。」
「いえいえ、住んでいる階数で決まってるんです。あちらが低階層で、こちらになるにつれて上の階って感じですね。」

