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タワマン〜墜ちた女達〜
第2章 引っ越し〜住民会議
若干嘲りを含んだ湯中の言葉に、近くに座る下の階の住民達が悔しげな雰囲気が生まれる。

『完全なヒエラルキーが存在してるんだな…。』

その様子に狩野は考える。このタワマンは総階数35階。1〜5階まではロビーや会議室など、低階層用の施設で占められている。そして、狩野の住む20階の下、19階も共用施設の会議室などがあり、今、狩野達がいるのもここだ。21階から33階までがさらに住居となっていて、34階から35階もプールやパーティールームなどの施設となっている。
当然、上の階ほど広く、価格が高い。住居の最上階である33階はワンフロア全部が一部屋となってるほどだ。

狩野が今いる会議室も、下座の低階層の方は椅子の間隔も狭く、人も多いが、上座は間隔が広く、下座の半分以下しか座れないようになっている。

ちょうど中間に座る狩野は、20階にして良かったと内心安堵する。
狩野がこのマンションを見つけた時、4、15、20階が一部屋ずつ空いていた。26階も空いているとのことで内見はしたが、一人暮らしにはあまりにも広すぎ、価格的には払えない金額的ではなかったが、広さ的にもちょうど良い20階にしたのだ。それより下に住んでいたら、もっと肩身が狭かったであろうと予想がつく。

そんなことを考えていると、時間ぎりぎりに人が続々と入室してくる。上品で高級感溢れる服に身を包んだ女性達だ。当然のように上座に座っていく。下座の人達は立ち上がって挨拶をする。

『そこまでするのか…。たかが住民会議に…。』

狩野はそう思いながらも、周りに合わせて、立ち上がって挨拶する。こういうのは波風立てない方がいい。

やがて、時間になると、最後に一際美しい女性が入室してくる。この時は上座に座る人達も立ち上がった。狩野は最上階の住民だろうなと当たりをつける。

明るい金髪に近い髪を靡かせ、高いピンヒールをカツカツと鳴らし、一番の上座に向かう。背が高く、スタイルが抜群で、颯爽と歩く姿が様になっている。

「皆さん、お集まりのようですね…。早速始めましょうか。」

その女性が座り、口を開く。そして、大きな切れ長の瞳を狩野に向けてくる。狩野はその視線に不覚にもドキリとしてしまう。それほどに整った顔に見つめられることなど、なかなかない。

「新しく入居された方がいるようなので…、自己紹介していただけます?」

と、女性が言う。
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