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タワマン〜墜ちた女達〜
第28章 6人目〜柊美夜〜
狩野の言葉に美夜は苛立つように返す。

「あなたも白々しいわね…。どうせ、恵美から私達の関係を聞いてるんでしょ…?あなたのその落ち着きぶり…。わざと私に見せつけるような態度…。私と恵美は恋人なのっ!恵美を奪おうってしても許されないからっ…!」

美夜は狩野に対して堂々と恋人宣言する。実際、美夜にとって恵美は心の拠り所なのだ。夫との関係が上手くいっていない美夜。
激務の中で、多くの社員を抱えるプレッシャーの中で、誰もが畏れ多いとばかりに接してくる中で、美夜にとって唯一自分をさらけ出すことができるのが、恵美なのだ。美夜の方こそ恵美に対する依存度は大きく深い。

「恵美さんの恋人ですか…。しかし、貴女は結婚している身ですよね…?奪うも何も、独身同士の私と恵美さんが付き合うことには何の問題もない。貴女は浮気しているだけで、真剣ではないのでは…?」

「そ、そんなこと…。そんなことないわっ!私は真剣に恵美をっ…!」

「だったら、何で離婚しないんですか…?真剣なら離婚すればいい。」

「そ…それは…。あ…あなたには関係…ない。」

「いやいや、関係大有りですよ。私は独身だから、普通に恵美さんとお付き合いしようとしてるだけ。貴女が私に文句言いたいなら、せめて同じ土俵に立ちましょうよ…?」

「ぐっ…。わ…私は…。」

「まぁ、貴女達夫婦はどちらも社会的地位が高い。離婚するのが難しいかもしれませんが…。しかし、今のままでは旦那さんに浮気されて、その腹いせに自分は女性と付き合っているようにしか見えませんよ?」

狩野の言葉に美夜が驚いたように恵美を見る。そんなことまで恵美が狩野に話しているなんて思っていなかったのだろう。かなりショックを受けている。

「え…恵美…。あなた…。ね、ねぇ…、恵美?恵美は…私を捨てないわよね…?私は真剣よ…。真剣に恵美のことを愛してるわ…。今までも愛し合ってきたじゃない…。こんな男じゃなくて…私を選ぶわよね…?」

泣きそうな顔で美夜が恵美に直接訴える。狩野と話しても、美夜のほうが分が悪い。どうやっても既婚者という自分の立場が足枷になる。

だから、恵美の感情に訴える。すがるような瞳で恵美を見る。恵美は軽く俯き、何も答えない。

「え…恵美…?今まで…2人で頑張ってきたじゃない…。これからも…2人で…楽しくやれるはずよ…。ねえ…そうでしょ…?」
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