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タワマン〜墜ちた女達〜
第30章 最上階での宴
翌朝まで何度も何度も互いを求め合い続けた2人。飽きることなく情欲をぶつけ合い、交わり続けた。今、紗綾は狩野の腕の中で幸せそうに眠っている。

これからの計画のスタートとしては上々滑り出しとなった。紗綾が拒否したら、計画が始めから躓くところであった。

狩野の新たなマンション建設はすでに不動産屋など各所と話が進み、建設開始まで、あと少しまでのところまで来ている。

これから全員集合した際に話をするつもりである。他の7人がどう反応するか、全く想像がつかないが、やるしかない。

紗綾にキスしながら、狩野は改めて決意を強くする。

そして、ついにその日が来た。

狩野はカジュアルなスーツに身を包み、部屋で待っていると、礼奈が部屋を訪れ、深々とお辞儀する。この日の礼奈はコンシェルジュの制服をきっちりと着込んでいる。ただし、いつもより、少しだけスカートが短めに履いている。

「狩野様。パーティーの用意が出来ましたので、会場へご案内いたします。」

「ああ、じゃあ…行こうか。」

狩野が立ち上がり、礼奈の後に続き、玄関へ向かう。その途中で狩野は礼奈を後ろから抱き締める。

「狩野…様…?」

「礼奈…。ありがとう。いろいろ手配してくれて…。助かったよ…。」

「もったいないお言葉です。コンシェルジュとして当たり前のことをしたまでです。」

「それでも…ありがとう…。今日は1番に抱いてやるからな…。」

「いいのですか…?私が1番で…?」

「ああ、もちろんさ…。さぁ…、行こう。」

狩野は礼奈にキスすると、外へと促す。礼奈をよく知る人間にしかわからないが、メガネの下の礼奈の顔は僅かに嬉しそうな、誇らしげな表情を醸し出していた。

2人は連れ立ってパーティールームへ向かう。ドアの前に立つと、礼奈がドアを開けてくれる。狩野はパーティーの主役として堂々たる歩みで中に入る。パーティールームには豪華な飲み物や食べ物が並ぶ。

そして、5人のドレス姿の美女達が狩野を待っていた。3人
と2人に分かれて歓談していたところに狩野が現れ、話をやめて、全員が狩野に注目する。

「孝宏さん…。」

「ご主人様…。」

「孝宏…。」

「孝宏…。」

「孝宏…。」

5人が狩野を呼ぶ。

「狩野様…。中央へ…。」

後ろから礼奈が狩野を促す。狩野は全員の熱い視線の前を通り過ぎ、中央に立つ。
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