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タワマン〜墜ちた女達〜
第2章 引っ越し〜住民会議
そうなるよな…。と思いながら、狩野は立ち上がる。こういう大勢の前で話すのは苦手だが、やらないわけにはいかない。

「はじめまして。2004室に入居した狩野孝宏と言います。一人暮らしで、のんびり生活する予定です。よろしくお願いいたします。」

と、当たり障りない挨拶をする。しかし、周りは軽くザワつく。仕方ないだろう。狩野の若さで高級タワマンに一人暮らしなど、なかなかないであろうから。

「一人暮らしとおっしゃるけど、お仕事はよろしいの?こんな時間に。」

上座に座る女性が重ねて質問してくる。狩野は誇るでもなく、事実を話す。

「まあ、両親が残した不動産がいくつかありますし、株でそこそこ稼いでまして…。ここでのんびり暮らすくらいには余裕があるかと。」

暗に両親がいないことや、舐められないように資産があることを告げる。ここで暮らすなら金がステータス。そう考えた上での発言だ。

「あらあら…。不躾な質問で失礼しました。26階を内見された男性がいるとは聞いていましたが、それで…。でも助かりますわ…。住民だけで何かする時は男手があったらありがたいですし。」

女性が納得したように言う。やはり不動産や株で儲けているとわかり、幾分か狩野に向ける視線が柔らかくなる。

「申し遅れました。私は最上階に住む柊美夜と言います。よろしくお願いいたしますわ。」

柊さんか…。名前からして金持ちそうだと狩野は勝手なことを考えながら、頭を下げる。しかし、この女性こそが、このタワマンのヒエラルキーのトップにいることは間違いない。狩野は気に入られなくても、嫌われることがないように気をつけようと思う。

その後は淡々と会議は進み、マンションの修繕などについて意見が述べられていく。いや、意見が述べられるというか、上の階の者達が決定事項を伝えるだけと言ったほうがいいだろう。それを下の階の者達は聞いてるだけ。修繕は全て上の階から。下の階は後回し。それでも誰も何も言わない。

狩野は一人暮らしで、人間関係すら気にせず生活できるので、会議の内容にすぐ飽きてしまった。代わりに狩野は出席者をさり気なく観察していく。

何せ、自分以外は全て女性なのだ。しかも美人が多い。20代から40代の個性豊かな女性が一堂に会した光景などなかなか拝めない。ついつい狩野は品定めをするように女性達を眺めていく。
狩野が気になるのは数人。
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