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タワマン〜墜ちた女達〜
第8章 CLUBCheek
「いやいや、全然大丈夫ですよ…。あいつ酒癖が悪くて…。」

「そうそう。それで1回失敗して、村木と一緒に助けてやったのに、また懲りずに…。」

慎吾も狩野も困り顔で返事する。その時、1人の女性が狩野達の席に近づいてきた。

「すみません…。先ほどは助けていただきまして…。」

田所が咲希と呼んでいたホステスだ。童顔の可愛いらしい顔立ちに大きな胸がアンバランスな女性である。確かにこの娘であれば、迫りたくなる気持ちがわからないでもないが…。

「いえいえ。大切なお客を帰らせてしまって、すみません。」

このまま、田所が来なくなったら、困るだろうと狩野は反対に謝る。

「いえ…。田所さん…。ご存知なんですよね?たぶん、また近い内にケロッとして、来店していただけると思いますから。」

咲希は苦笑いで答える。面倒な客でもきちんと対応し、田所の行為に対しては気に止めていない。ただ周りの客に迷惑をかけてしまったことだけを悔いている。童顔で可愛いらしくても、その辺はプロだ。

「では、気を取り直して、もう1度乾杯しませんか?これは私からのお二人へのお詫びです。」

楓華がいつの間にか用意した最高級のボトルをかかげる。

「いいんですか?」

「もちろんです。トラブルを回避できたのはお二方のおかげなので。今日のお代はいただきたくないくらいですから。」

「さすがにそれは…。ちゃんと払いますよ。」

「ですので、こちらをサービスさせていただきます。」

楓華は慣れた手付きでボトルを開け、グラスに注いでくれる。

「「乾杯!」」

そうして、狩野はその後は何事もなく、楽しく飲み、店を出る時間になる。

「今日はご来店、ありがとうございました。楽しかったですし、本当に助かりました。また、ぜひ来てくださいね。」

にっこりと笑い、楓華が挨拶してくる。隣では恵里菜が同じように慎吾にまた来てほしいとねだっている。
それを横目に楓華がそっと近づき、狩野に耳打ちする。

「明日のお昼ごろにお礼に伺います…。」

それだけ言うと、スッと離れる。品の良い香りが狩野の周りを漂う。その色香に狩野の心がぐらりと揺れる。

狩野は風花に頷き、了承の意志を伝える。そして、慎吾と共にタクシーに乗り込む。その二人を楓華達は見えなくなるまで見送ってくれていた。

「今日は楽しかったよ。お前の元気そうな顔も見れたし…。」
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