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タワマン〜墜ちた女達〜
第9章 二宮紗綾
「入社してから…ずっと憧れてたから…。ずっと…ずっと好きでした…。」

紗綾は目の前に迫る孝宏に訥々と語りかける。

「入社した時から…?そんな前に?なんかしたっけ?」

紗綾の言葉に狩野が不思議に思う。入社して半年間は新人研修期間で、各部署を回るため、まともに話した覚えはない。

「んチュッ…。やっぱり…覚えてないんですね…。チュる…。初日に落ち込んで泣きそうな新入社員に声かけて…コーヒー奢ってくれたこと…。チュッ…。」

「ああ…。そうか…。あったな…。あの頃はまだ気弱そうな女の子で…辞めるんじゃないかと心配したんだ…。」

狩野は思い出す。大学卒業したての可愛い女の子が、真っ青な顔して、休憩室で凹んでいた。狩野は思わず声をかけ、コーヒーを買ってやったのだ。

「あの時から…?」

「はい…。嬉しかったんです…。もっと自分は出来るって思ってだけど…憧れの会社に入って、何もできない私に声かけてくれて…。何もできないことを悔やめるなら、大丈夫だって…。ほとんどの新人は悔やむことすらしないからって…。ちゃんと私の話を聞いてくれて…。だから…同じチームになれた時は嬉しかった…。」

「そっか…。あの時はまだまだ可愛らしかったしな…。」

「ひどい…!可愛らしさがなくなったみたいに…。」

紗綾が不満気に唇を尖らす。その唇を重ねながら狩野は言う。

「大人に…綺麗になったから…。」

「んチュッ…。あ…ありがとうございます…。」

狩野の言葉に照れる紗綾。会話の間にも続く狩野の愛撫に表情は蕩けきってくる。
狩野の手が紗綾の服の下に侵入する。

「あぁ…んっ。わ、私…胸も…ないし…。あんまり…綺麗じゃ…ないですよ…。はぁっ…ん。んっ…。」

「何言ってるんだ…。十分綺麗だよ…。わかる…?俺が興奮してるの…?紗綾のせいだよ…?」

恥ずかしがり、謙遜する紗綾に、狩野は自分の下半身を押し付ける。紗綾の下半身に狩野の股間の膨らみが当たる。そこはすでに硬くなっているのがわかる。

「孝宏さぁん…。あぁ…。こんなに硬く…?嬉しい…。孝宏さん…。抱いて…?今日だけでも構わない…。今だけ…私を…あなただけのものに…。お願いします…。んチュッ…。チュルぅ…ンれぇ…ろぉ…ん。んぢゅる…。ちゅぷぅ…。」

狩野はそれ以上、紗綾が何か言うのを唇で塞ぐ。もうここまで来たら言葉はいらない。
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