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タワマン〜墜ちた女達〜
第10章 風花のお礼と準備
「昨日は本当に助かりました。咲希もお客様を上手くあしらうことが下手な娘ではないんですが…。おかげで咲希が恨まれることなく収まりました。」

「いえいえ、本当に大したことは…。田所も、社内では悪い奴ではないですが、酒癖が悪くて…。何度か注意したんですがね…。」

「お酒に関してはなかなか治らないものですからね。こちらはハンカチです。お気に召すかわかりませんが、どうぞ受け取ってください。」

「ありがとうございます。使わせていただきます。」

風花が差し出した箱は高級ブランドのものだ。紺色の狩野の好みの色合いをしている。狩野が着ていた昨日のファッションにも合うように配慮されている。

「村木さんには恵里菜から同じようにお渡しします。もし、お会いした時はよろしくお伝えください。」

「わかりました。でも、私と村木が会うより、村木がお店に行く確率のほうが高いですけどね。」

「狩野さんはお仕事に復帰される予定は?」

「ないですね。今のところは…。とりあえず1年はのんびりしますよ。」

「そう…。周りから見ると羨ましがられるでしょうね。働かず生活できるなんて。」

「まぁ、それは仕方ないです。でも、あんまり気にならないですよ。今までかなり頑張った自負はあるので。少しくらいのんびりしたって、バチは当たらない。」

「そうですね。その通りです。私もよく親の金で何にも不自由なく生活できてると羨ましがられますけど。私は仕事好きだから頑張ってNo.1までなりましたし、ホステスがこんなタワマンに住みやがってと住民から見られることがありますが、ここが実家になるから、それは何ともしがたいし。」

困ったように呟く風花。お金があればあったで苦労は尽きない。少し風花と共感出来た気がした。

「さて、すみません。お邪魔して。また近々、お店に来てくださいね。それからトレーニングルームで会っても逃げないように。」

「に、逃げたわけじゃ…。でも、お店にはいずれまた。」

この前、トレーニングルームで会った際に、そそくさと狩野が出たのをいじってきたのに、苦笑いする。
風花を玄関まで見送った狩野がドアを閉めると、風花の香水の残り香がふわりと香る。主張しすぎない微かな香りに狩野の下半身が僅かに反応する。

『いい女だ…。いずれ…必ず…。手に入れてやる…。』

暗い欲望を胸に狩野は誓う。
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