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放課後のマドンナ
第7章 ロストバージン

「そえでスマホぶっ壊すたのがよ」

加藤はクモの巣のようにヒビ割れたスマホを見て
ドジなやつだなと笑った。

腹立ち紛れに叩きつけたとも言えず
うっかり落として壊してしまったと
淳一はそのように嘘を言った。

「だから…買い替えたいんだけど
この辺にスマホステーションとかないよな?」

「一軒だげあるじゃ」

「えっ?あるの?」

こんな辺鄙なところなのに…

「ど田舎だど思ってバカにするなよ」

悪い悪い…

加藤に地図を書いてもらって
淳一は急いでスマホステーションへと向かった。

都会では待ち時間が出るほどなのに
ここでは閑散としていて
ゆっくりと機種を選べた。

『これにしようかな…』

デモ機を手にしてみようと手を伸ばすと
先客もその機種を選ぼうとしていたのか
デモ機を手にしようとした手が重なった。

「あ。すいません」

隣の先客に詫びようと振り替えって
それが同じクラスの井澤尚子だとわかった。

「あら、淳一ぐん…なもスマホ買いにきたの?」

「うん。今まで使っていたのが壊れたから」

「んだのか…わっきゃスマホデビューなの
えがったら同ず機種にすてけ
すたっきゃ教えでもらえるもの」

こうして二人は同じ機種を使う事となった。


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