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放課後のマドンナ
第4章 千鶴を口封じ

楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。
名残惜しいが二人は仕方なく着衣をはじめた。

「ねえ、今度はお泊まりでここに来ない?」

思い付きで恭子がそのように話してみると

「うん!いいね、そうしよう
僕、一晩中でも恭子を抱いてあげるね」

淳一は妙案だと
早くその日が来ないかなあと
とても嬉しそうに話した。

。。。。。。。。

「ばっちゃ、お掃除終わったよ」

相葉千鶴は街から遠く離れた祖母の家を
掃除してあげるために
電車を乗り継いで訪問していた。

「どうもね、ほんに助がったわ」

こぃ、少ねばって取っておげじゃ
そう言って祖母はポチ袋を千鶴に握らせようとした

「気使わねでいはんで
孫どすて当然のごどすたまでだはんで」

これは、おばあちゃんが
好きなものを食べたい時のために残しておいて

そう言って千鶴はポチ袋を祖母のポケットへ
押し込んであげた。

「まだ来週にでもぐるはんで
元気でいでね」

そのように別れを告げて
千鶴は祖母の家を後にした。

最寄り駅まで徒歩で30分。
急がないと日が暮れてしまう。
千鶴は早足で駅に向かって歩きだした。

途中、温泉旅館から一台の真っ赤な軽四が
駐車場からでてきた。

『あら?あの車…』

真っ赤な車だけに見覚えがあった。
いつも高校の教職員専用に
停めている恭子先生の車だと気づいた。

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