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 縄師-Ⅳ ちづるとみひろ
第2章  非日常
 みひろを蔵に連れて行く。

「これ、何だと思う?」三角木馬を見せた。

 蔵の隅に置かれているのをリョウと見つけたとき、私達もそれが何か判らず気にも留めなかった。
 古い農機具か何か。そんな程度の認識だったように思う。

 それが何か解ったのは拷問刑罰史という本の、欄外にある挿絵からだ。

 金属のパイプが鋭利な稜線を覆っているのは、近代になって誰かがこれを使ったのだ。

 性器に傷がつかないようにして、苦痛を長引かせるためだろう。というリョウの考えは、私も賛成だ。

「だけどね、リョウ。本来の機能として、囚人に対してどれだけの効果があったのかしら。だって木だもの。鋭利にすればするほどエッジ部分の強度が不足して折れるか欠けてしまう。逆に厚くして強度を持たせれば、股を切り裂くことなどできなくなるわ。最初からその気だったら鉄の刃を埋め込んでいたんじゃないかしら」

 そのときリョウは「時間をかけることが重要なんじゃないか」と言った。

「まず足を無理やり広げられ、恥ずかしい形にされる。それからジワジワと食い込んでくる痛み。そのとき色々な事、いっぱい考えると思うぜ。女性としてこれで終わるんじゃ無いか。とかさ」

「でも、拷問って、『命の危機を感じさせることによって自白を得る』みたいなことが拷問刑罰史に書いてあったよ」 

 どちらにしても、私には三角木馬からは生命の危険を感じさせる拷問器具の本気が伝わってこない。
 意味があるとしたら『次はあれに乗せてお前の女陰を裂いてやるぞ』という視覚的効果だ。

 だがみひろ先輩の反応は違っていた。
 初めて見たはずの木馬の下に座り込み、赤い顔をして手で股間を押さえている。

「みひろ。これが何か知ってるの」

「……本物を……見たのは初めて」

 目を閉じて、熱で浮いたような声で言った。

「あ……あ悲鳴が……呻き声がする」
 
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