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愛とは違う
第2章 素直に言えば?

 クロロ、ね。
 確かに彼は素晴らしい。
 念能力も脅威だ。
 それにあの、人を惹き付けて離さないカリスマ性ってやつかな。
 ゴンとは全然違う意味で興味がある。
 初めから全力でイケる相手だと思うからね。
 ネテロ会長が生きていたら……
 ヤってみたかったなあ。
 そう。
 死んだらもうヤれない。
 だから、キミにも生きていてほしい。
 何度だってゾクゾクしたバトルがしたい。
 段々成長していくのを見たい。
 修行に打ち込む幼いからだの変化を。
「ヒソカ」
 店を出て郊外の林を歩く。
 答えずに、歩幅も合わせずにいると、小走りでゴンが追ってきて服の裾を掴んだ。
 肩越しに見下ろすと、また、なんでそんな目で見るかなあ。
「かくれんぼしよ」
 挑戦めいた声で。
「いいよ♥」
 これは勝負。
 鍛えた腕を披露したいのか、ある意味でボクと修行したいのか。
「鬼はボクがやろうか? ハンター試験の時を思い出すね♣ あの時はキミが隠れながらボクを追っていた♠」
「あの時は……ヒソカ、俺が来ると思ってなかったわけでしょ。油断してたし、他の試験者に集中した瞬間を狙っただけ」
 だけ、ね。
 あの会場で同じことが出来た奴がいると思ってるのか。
「鬼はじゃんけんで決めよう」
「フライングはするなよ?」
「そんな卑怯なことはしないよっ」
 少しむすっとして、拳を握る。
 ああ、なんて可愛いんだろう。
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