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愛とは違う
第4章 小休止とイこう
「だ、だって……他の人とはこんなに話さないって言うか……興味無さそうだし。再戦の約束してるのも特別なんじゃないかな、て、思っちゃって。でも別に自惚れ、とか、あーもう、違うならいい!」
言葉を続ける事にどんどん赤くなる耳があまりにも美味しそうで舌がのたうつ。
でもまだ話を続けてあげよう。
「ボクがキミに抱いている興味はきっと、キミのソレとは種類が違う♠」
どういう意味、といいたげな顔に何も答えないでいると、顎に手を当ててうーんと考え出す。
一挙一動に影響されすぎなんだよ。
ボクは気まぐれに楽しんでるに過ぎないのに。
「俺は、ヒソカの強さに興味がある。どうしてそんなふうになったのかとか、過去にも。あと修行の仕方とか。謎が多いんだもん」
ほらね。
ボクのそれとはまるで違う。
キミの力の源なんてどうでもいい。
過去なんて尚更。
今目の前に在るキミを解剖したいだけ。
「それが自惚れてるって言うの?」
心底不満げに先の言葉を繰り返す。
可愛いなあ。
「言いすぎたね♦️」
ゴンの頭をポンと撫でて窓の枠に肘をかけてもたれる。
隙間から吹き込む風は微かに揚げた魚の香り。
後で食事に出る時は魚料理にするかな。
「ゴンはよくクロロを敵視してるみたいだけど、彼と勝負したいのは力試しで、キミとは……」
「俺とは?」
「セックスなんだよね❤」
「はあ!?」
心底ガッカリという目付きに笑いが漏れる。
ゴンはベッドから飛び降りて怒りに念を発動する。
「誤解してるみたいだから説明するけど、全てをさらけだして欲しいって意味だよ♣️」
「ぜんっぜん納得できない」
そう焦るなよ。
バカにされたと思い込んでるゴンの顔は可愛いけど、怒りを増幅されても面倒だ。
「んー……ボクは勝負で沢山人を殺してきたんだけど、勝ったら殺す、じゃない。あまりにも隙だらけでその後に期待できない時に手を下す感じ♦️」
予想と異なる方向に驚いたのかゴンの威勢が削がれて、子犬のように身を小さくする。
「ゴンの場合は、勝っても殺したくない❤」
「むしろ殺されたいってこと?」
「あっはははは♠」
おっと、これはこっちが予想外。
そんな真剣な声で。
「まあそれだけの実力があるなら嬉しいことだ♣️」
「とりあえずまだ俺は残念て思われてないわけね」
なにかにホッとしたようなため息。