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坊ちゃまと執事 〜或いはキャンディボンボンの日々〜
第1章 かくも愛しき田園の一日
「グラント先生!」
リヒャルトはグラント教授の診療所に飛び込むやいなや、叫んだ。
グラント教授の前に座り診察を受けていた素朴な老婆が、飛び上がって驚く。
「ああ、リヒャルトくん。来たのか」
「あ、あの!今、教会の前で若い絶世の美青年を見たのですが!あれは誰ですか⁉︎黒い制服を着ていたので恐らくはどこかのお屋敷勤めの従者かなにかかと思うのですが!」
リヒャルトはグラント教授の前に詰め寄る。
老婆はリヒャルトの凄まじい剣幕にそそくさと診察室を出てしまった。
「黒髪で眼鏡をかけていました!背が高くてほっそりとした体つきで…美しい碧の瞳をしていて…」
リヒャルトの目がうっとりとする。
「…ふうむ…それはソールズベリー伯爵家の執事のオスカースペンサーだな」
グラント教授はあっさりと答える。
「…オスカー…」
…なんて美しい名前だ…!
古代ゲルマンの闘いの神の名前…オスカー…!
だかリヒャルトには薔薇の精に見えた…。
すっかり夢心地なリヒャルトに、グラント教授は淡々と説明する。
「オスカーは若いながら、ソールズベリー伯爵家の敏腕執事だよ。オスカーが執事になってから、メイドの募集がかかると、村の若い娘が大勢押しかけるそうだ」
…さもありなん。
あの美しさなら、娘どころか男もメロメロになるだろう。
グラント教授はことも無げに言い放った。
「あ、リヒャルトくん。その家の坊っちゃまだよ。私が主治医をしていて後任を探しているのは…」
リヒャルトはその瞬間、手を挙げていた。
「私がやります!お任せ下さい、グラント教授!」
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