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坊ちゃまと執事 〜或いはキャンディボンボンの日々〜
第2章 お茶会狂想曲
「…やはりパブリックスクールは悪の温床だ。…アルフレッド様は…絶対…絶対…!」
オスカーがぶつぶつ呟く。
リヒャルトが、やれやれと肩を竦める。
吹き出した紅茶をナプキンで拭いながら、真顔でアルフレッドが尋ねた。
「君はその上級生のことはどう思っていたの?」
フレデリックは怪訝そうな顔をした。
「…え?」
「その上級生さ。…君と一緒に死にたいくらいに好きだったんだろう?…可哀想とか…ちょっとは好きとか…何か思わなかったの?」
オスカーが青ざめながらアルフレッドを制しようとする。
「ア、アルフレッド様…!アルフレッド様にはまだ早すぎるお話ですから…!」
リヒャルトはそんなオスカーの肩に手を置き、窘める。
「何が早い。…アルフレッド様にだって社会勉強は必要だ。
…フレデリック君、答えたまえ。…この質問の答えには私も大変に興味があるんでね」
フレデリックは綺麗な片眉を釣り上げる。
「…ドクターアーレンベルグ、アルフレッドには様付けで、僕には君付けか…」
リヒャルトはにやりと笑い、胸に手を置く。
「…私の雇い主はアルフレッド様だが、君ではない。
…君は私より年下だし、様を付ける義理はないからね」
フレデリックはむっとしたように唇をへの字に曲げた。
「…フン!…ヤブ医者め。理論だけは達者だな」
「…なっ…⁈ヤブ医…‼︎」
今度はオスカーが宥める番だ。
「ドクター、貴方が敵うような相手ではありませんよ…」

アルフレッドは真摯な眼差しでもう一度尋ねた。
「教えてよ、フレデリック。君は彼をどう思っていたのさ?」
フレデリックはその形の良い唇に冷たい笑みを浮かべ、一笑に付した。
「迷惑、ウザい、暑苦しい、二度と関わりたくない、僕に一生近づくな!…以上だよ」
アルフレッドの美しい碧の瞳が怒りに見開かれる。
「酷いよ、フレデリック!仮にも君を好きになってくれた相手だろう?もっと他に思うことはないの?」
フレデリックのアイスブルーの瞳が眇められ、アルフレッドの前に立ちはだかり、一気に捲くし立てる。
「ああ、ないね!甘ったれで世間知らずのお坊ちゃま。
…いいか?僕は彼にナイフを突きつけられたんだぜ?一緒に死んでくれ…て。好きでもない奴に!その挙句、僕が彼を誘惑しただの…下らない親の妄想話のせいで僕はイートンを放校!これで彼に優しい気持ちを持てたなら、そいつの方こそ頭がイカれてるさ‼︎」
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