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蜜愛~男になった女~
第3章 【白桜記】 其の三・巡る想いは
 おさとの方の眼から涙が溢れ、白い頬をつたい落ちた。
「何故泣く? そなたはわしを嫌いか?」
 しばらく沈黙があった。
 突如として陽が翳った。雲が太陽を遮り、地面に薄い影を作っていた。
 おさとの方は慎重に言葉を選びながら応えた。
「私は殿を今でも我が生涯の主と大切にお思い申し上げておりまする」
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