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カクテル好きの男たち
第11章 永遠に貴方のもの
「まだ痺れている?」
「そうだね…ほんの少しだけね」
シェーカーに挑戦してみない?
珠代は秀一にシェーカーを振ってみろという。
丁度、お店の改装のために
お酒類はすべてこの屋敷に避難させてある。
「よし、試しに振ってみるか」
何が飲みたい?とリクエストを訊ねると
「あなたが作ってくれるものなら何でもいいわ」
よし、久々に振ってみるか…
初めてシェーカーを振った時のようにドキドキする
しかし、意外と難なく振れてしまった。
「では奥さま、私の渾身の一杯をどうぞ」
シェーカーからカクテルグラスに注ぐ
しかし、繊細な動きはまだまだダメで
かなりの量をこぼしてしまった。
「あはは…やっぱりまだダメだな
こんなちょっぴりになっちゃったよ」
グラスに半分ほどしか注げていないモノを
珠代に差し出した。
「これは…なんてカクテル?」
「XYZさ」
「XYZ?」
「そう、カクテル言葉は…
『永遠にあなたのもの』だよ」
「まあ!貴方にしてはロマンチックじゃない」
「アルファベットの最後の3文字であることから、
『これ以上はない』『最後の』という意味を込めて
ネーミングされたカクテルさ…
君は永遠に僕のものだよ」
セックスに関しては奔放な二人だったが
心ではしっかりと繋がっていたかった。