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カクテル好きの男たち
第2章 最初のお客さま
もちろん僕もいけないことをするつもりですよ
香川はそう言うと
こっちに来て隣に座ってくださいよと
珠代を誘った。
「いいわよ
こんなおばさんで良かったら
いくらでもお相手してあげるわ」
珠代はカウンターを出て
香川の隣に腰かけると体を男に預けた。
スッとさりげなく香川は珠代の肩を抱いた。
「女性の扱いに慣れてらっしゃるのね?」
「よく言われますが
素敵な女性でなければ
スキンシップなんてしませんから」
まあ…嬉しいわ…
珠代は香川に顔を近づけて目を瞑った。
不意打ちのキスではなく
正真正銘のキスが欲しかった。
『あなた、許してね…
でも事故に合うまでは、
あなただって寂しい女を慰めてきたんでしょ?
今度は私の番だからね…』
珠代の心の中には不倫という文字はなかった。
体の快楽を得ても
心までのめり込まない自信があった。
「物わかりのいい女性だ」
目を閉じてキスを待ち受ける珠代に
香川は濃厚なキスをした。
舌で唇を舐めると
すぐさま口が開いて香川の舌を迎え入れた。
『うひょ~、最高の女じゃないか!』
珠代の口の中で舌を遊ばせると
仲間にいれて欲しいとばかりに
珠代の舌が絡み付いてきた。
うぐっうぐっ…
チュバチュバ…
ズズズズ…
艶かしい音が
ソファに座っている良美の耳にも届いた。