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カクテル好きの男たち
第5章 女子高生 折愛(のあ)
さて、どうせ珠代が帰ってくるのは深夜なのだ
時間潰しに久々にパチンコでもするか
バンドルを握るのもリハビリになるだろう。
どのホールにしようかとさまよっていると
「マスター!」と女に呼び止められた。
誰かと思って振り向くと
大人びようと化粧しているのだが
まったく似合っていない女子高生の折愛だった。
この子は以前に生活指導の教師に補導され
訳あってバーで説教を食らわした過去がある。
そんな風に知り合ってからは
たまに未成年なのにバーに遊びに来ては
抱いてやったこともあった。
「マスター、お久じゃん
今夜はお店、お休みなの?」
「いや、ちょっと右手が具合悪くてね…
回復するまで妻に店を任せているんだよ」
「え~!?マスターって奥さんがいたの?」
結婚してちゃ悪いのかい
秀一は証拠として
左手のくすり指に輝くリングを見せた。
「え、じゃあ、奥さんがいるのに私を抱いたの?」
道行くすれ違う人が驚いて振り返った。
「おいおい!声がデカイよ」
「奥さんに働かせて
自分は夜遊びしているんだ~悪い男ね」
「素行不良のお前に言われたくねえよ」
「ねえねえ、暇ならデートしてよ
安くしておいてあげるからさあ」
こいつ、まだパパ活してやがるのか。
そんな金儲けはやめろと教えたはずなのに…