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カクテル好きの男たち
第8章 作業療法士の女

懐に余裕のあるところを見せたくて
焼き肉を遥にご馳走してあげた。

「ねえ、知ってます?
焼き肉を食べあうカップルって…
肉体関係がある証拠ですって」

食後の烏龍茶を美味しそうに飲みながら
遥は、まるでそう言うことを期待しているのよと
言いたげだった。

「へえ~…そうなんだ…
じゃあ、噂に違わず
僕らも肉体関係を結びましょうか?」

秀一は軽いジョークのつもりだったのだが
「私…今日は安全日なんです」と
遥は秀一に抱かれるつもり満々だった。

女にここまで言われれば
秀一だって後には引けない。

焼き肉を食ったせいか、
すでに秀一のアソコはウズウズしていた。

小一時間後、
二人はラブホテルの一室にいた。

「これって…やっぱり不倫って言うのかしら」

秀一の左手のくすり指に
リングが嵌められているのを知っている遥は
奥さんから旦那を寝取る小悪魔を味わうかのように
妖しく微笑んだ。

「そうだな、世間一般では立派な不倫だよ」

「私、悪い女ね」

微笑んだつもりだろうが
旦那を奪った勝ち誇った笑みだと秀一は想った。

「優しく抱いてくださいね」

言葉ではそう言いながらも
遥はしっかりと秀一に抱きついてきた。

「情熱的なんだな」

「あなただからよ、
あなたが私から理性を奪うの」

そう言いながら
遥は秀一の服をゆっくりと脱がして行く。

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