パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第1章 運命

「へぇ、あの種(タネ)からこんな器量良しが出来るんだな？」


バカにするように笑った相田に和穏は怯えていた。

黒のスーツに色物のシャツ、金のネックレスや時計……体格のいい坊主までいて、目つきが鋭い。


どこをどう見ても『ヤクザ』


そんな人物が目の前に居て、怖がらないわけが無い。生まれてからこのかた、そういった人との交流もなければ、不良やヤンキーの類とも関わった事が無いのだ。

そんな無縁の人種にドアをぶつけ、胸に頭突きをしたのだから、因縁をつけられる要因は多々ある。

だからと言って、頭を鷲掴みにされたままではどうにもできず、和穏はそのまま見上げて謝る。


「すみませんでした」


「まぁ、ちょうどよかったよ」