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第1章 運命

「ったく、落ち着きのねぇガキだな？ドアくれぇゆっくり開けろや、あぁ？！」


威圧感たっぷりに声をあげた男に、怯える和穏はどもりながらも謝る事しかできずに頭を下げた。


「す……っすみません！！」


「謝って済めば裁判なんてねぇんだよ！！」


普通、そこは『警察』っていうんじゃ無いの？


ちらっと見上げると、口調に似合った容姿の人がドアを持ち引開けてくるから、和穏は握っていたドアノブに引っ張られるように部屋を飛び出す事になった。


そしてそのついでに、ドアを避けた男の人に顔から突っ込んだのだ。


「相田さん！！」


「おお、俺は大丈夫だ」


周りはその行動に動揺していたが、相田は和穏の頭を鷲掴んで引き剥がした。