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神様のいない世界
第4章 躾
「……ん、……おい、起きろ」
和穏は行くところもやることもなく、ぼーっとしていていつの間にかに寝ていたのだ。
部屋には電気がつけられ、和隠の肩を揺らして起こす宗高が視界に入った。
現実逃避。
寝ている時だけが私の唯一の休息だ。
思わず手を払いのけて身を縮めた和隠を、鼻で笑う宗高の表情は不機嫌そのもので、和隠自身も震え出しそうな体を必死に抑えようとした。
「……充分寝られたか?」
「……え?」
「オレのために体力温存出来たかって聞いてるんだよ」
そう言った宗高は着ていたスーツのジャケットを脱ぎ捨て、ネクタイを緩ませていた。
温存?
誰があんたなんかのためにするものか!!
心の中では強気でいられるが、口に出せるほど和隠も強くはない。
これまで無縁だった世界の人間であるし、昨日の今日だ。気を抜いていた寝起きに宗高を見れば怖くてたまらない。
和穏は行くところもやることもなく、ぼーっとしていていつの間にかに寝ていたのだ。
部屋には電気がつけられ、和隠の肩を揺らして起こす宗高が視界に入った。
現実逃避。
寝ている時だけが私の唯一の休息だ。
思わず手を払いのけて身を縮めた和隠を、鼻で笑う宗高の表情は不機嫌そのもので、和隠自身も震え出しそうな体を必死に抑えようとした。
「……充分寝られたか?」
「……え?」
「オレのために体力温存出来たかって聞いてるんだよ」
そう言った宗高は着ていたスーツのジャケットを脱ぎ捨て、ネクタイを緩ませていた。
温存?
誰があんたなんかのためにするものか!!
心の中では強気でいられるが、口に出せるほど和隠も強くはない。
これまで無縁だった世界の人間であるし、昨日の今日だ。気を抜いていた寝起きに宗高を見れば怖くてたまらない。