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神様のいない世界
第4章 躾
自分から身体を見せるこの行為に、和隠は泣きたいほど悔しさが込み上げるが、泣くものかと宗高を睨み付け、浴室へと足を入れた。

直ぐに宗高も追って入りシャワーを出して和隠に掛けた。

スポンジにボディーソープを付け、宗高は和隠に身体を洗おうとする手を和隠は掴み止めた。


「自分で洗います」

「一緒に入っているんだから洗ってやる」


掴んだ手を掴み剥がされ、結局全ての主導権は宗高にあるのだ。

和隠は痛いくらいに掴み上げられた腕から、それを今更ながらに実感した。


政安が言った言葉は実現可能なのだろうか。


自分では何も出来ない和隠は、されるがまま身体を洗われ、後ろから抱きかかえられるように湯船に浸かりながら悶々と思い浮かべていた。
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