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神様のいない世界
第1章 運命
「ったい……っ痛い!!」
「いい度胸してんな?逃げられるとでも思ったか?ガキの考える事なんて見え見えなんだよ!!」
「痛い!!離して!!」
「おら、来い!!」
部屋から引っ張り出されて、髪を鷲掴みのまま引っ張られると、頭を下げた状態で腰を曲げて歩かされる。
髪が抜ける!!
こんなに雑に扱われた経験の無い和穏は、母親に捨てられた哀しみよりも、恐怖と痛さに泣き喚いた。
「痛い!!離して!!」
「っ黙ってついてくりゃいいんだよ!!」
路肩に止めてあった2台の黒塗りの車に投げ入れられると、運良く奥には誰も乗って居ない。
和穏はすぐ様反応して奥のドアを引くと、ロックされたままでガチャガチャと音が鳴るだけ。
「っ開け!!」
鍵を解除しても開かないドアに絶望すれば、お尻を蹴り押されドアに頭をぶつけた。
「ほら、奥に詰めろや!!」
「善 (ぜん) 、大事に扱えよ?まだ傷は付けんな」
和穏の横に乗り込んで来た男は、相田ではなく襟を掴んで止めた男、善。
凛々しい容姿の相田とは違い、坊主で大柄の男。
体重で言えば、細い和穏が2人分すっぽりと収まるくらい。
「いい度胸してんな?逃げられるとでも思ったか?ガキの考える事なんて見え見えなんだよ!!」
「痛い!!離して!!」
「おら、来い!!」
部屋から引っ張り出されて、髪を鷲掴みのまま引っ張られると、頭を下げた状態で腰を曲げて歩かされる。
髪が抜ける!!
こんなに雑に扱われた経験の無い和穏は、母親に捨てられた哀しみよりも、恐怖と痛さに泣き喚いた。
「痛い!!離して!!」
「っ黙ってついてくりゃいいんだよ!!」
路肩に止めてあった2台の黒塗りの車に投げ入れられると、運良く奥には誰も乗って居ない。
和穏はすぐ様反応して奥のドアを引くと、ロックされたままでガチャガチャと音が鳴るだけ。
「っ開け!!」
鍵を解除しても開かないドアに絶望すれば、お尻を蹴り押されドアに頭をぶつけた。
「ほら、奥に詰めろや!!」
「善 (ぜん) 、大事に扱えよ?まだ傷は付けんな」
和穏の横に乗り込んで来た男は、相田ではなく襟を掴んで止めた男、善。
凛々しい容姿の相田とは違い、坊主で大柄の男。
体重で言えば、細い和穏が2人分すっぽりと収まるくらい。