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神様のいない世界
第4章 躾
「期待に応えようか?」


宗高は笑交じりにそう言うから、思わず振り払った和穏は首を大きく横に振った。


「その態度が『期待してました』って言ってるようなものだ」

「してない!!」

「何を?何を思って『してない』って言葉になったんだ?」


からかう宗高に和穏は掛け布団を引っ張り身を縮めた。

言わせたい言葉はわかっている。
組み敷かれるって思った事を「期待」という言葉にして
聞いてきてるけど、それは期待じゃなくて嫌だからなのに!!
分かってて、私をからかってるんだ!!


宗高は和穏のその態度を鼻で笑い、頭をポンポンを撫でてから抱き寄せたまま目を瞑った。

しばらく硬直していた和穏もそのうち宗高が何もしないのだと分かり、ホッとするものの、心拍数は一行に収まらずなかなか寝付けずにいた。

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