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第5章 出生

寝室の外では組のかかりつけの医師である高井戸もドアの前にいて苦笑していた。政安の手当てをしながらも時々聴こえる和穏の声に皆が顔を赤らめていた。



「宗高さんもご盛んでなによりですね。跡取りもそのうちできるでしょう。」

「はぁ、宗高さんが無理をさせて無ければいいのですが」

「熱があるとは聞いたけど、あれだけ声が出てれば大丈夫だろう。一応解熱剤を処方しておくから、食後に飲ませて上げなさい。話を聞く限りでは、きっと急激な環境の変化で疲れが出たんだろうが、二日三日しても下がらないようなら診療所に連れて来なさい」


高井戸はそう言って帰って行った。