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神様のいない世界
第5章 出生
「政安さんはどうしますか?」

「あぁ?!」


三浦がそう言うとカウチソファーに眠る政安に宗高の視線が向いた。


「……まだ居たのか」


政安は頭を包帯で巻かれていて、顔の傷も手当てをしてあるものの、左目は開かないほど腫れ上がっていた。


「宮川のマンションにでも置いてこい」


宗高がそう言って善に視線を向けると、善は眠る政安を背負いマンションを出た。

一度目を覚ました政安は、あまりの痛みにのたうっていたが、高井戸医師から渡されていた鎮痛剤を飲んで落ち着いて寝付いたのだ。


叩き起こしてまた殴ったらどうしようかと思っていた善だったが、思いのほか宗高が落ち着いていたことに安堵し、直ぐに政安を連れて出て行ったのだ。
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