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神様のいない世界
第5章 出生
手をそっと離すと、ふわっと宗高の手がおでこを触った。
「薬飲んでおけ」
そう言って起き上がり、薬とペットボトルを渡された。
「あぁ……ありがとうございます」
「体調悪いのに逃げ出したいほどだったのか?逃げられると思っていたことが俺には理解不能だ。次はないぞ、今後姿を消したら組員とそれに関わる人間全員に追われると思え」
和穏は宗高から視線を合わせずに薬を飲んだ。
逃げられると思っていたというより、思いたかった。
元の生活に戻りたかった。
それはもう叶わないけど、自分の誕生日にこんな目に遭うなんて、私がどんな悪いことをしたんだろうと、考えてしまう。
知恵熱なのかな?
「薬飲んでおけ」
そう言って起き上がり、薬とペットボトルを渡された。
「あぁ……ありがとうございます」
「体調悪いのに逃げ出したいほどだったのか?逃げられると思っていたことが俺には理解不能だ。次はないぞ、今後姿を消したら組員とそれに関わる人間全員に追われると思え」
和穏は宗高から視線を合わせずに薬を飲んだ。
逃げられると思っていたというより、思いたかった。
元の生活に戻りたかった。
それはもう叶わないけど、自分の誕生日にこんな目に遭うなんて、私がどんな悪いことをしたんだろうと、考えてしまう。
知恵熱なのかな?