この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
神様のいない世界
第1章 運命
そう言えば、誕生日おめでとうって……
家族に言われなかった。その時点で、きっと今日、私を置いて出て行く気だったんだなぁ……
誕生日にもらった手紙が『ごめんなさい』なんて……
そんな17才の誕生日の迎え方なんて私ぐらいだろうし、その上こうして怪しげな人達に拉致られて、スタンガン当てられて、拘束されて、知らない人の膝に寝て……
何処まで連れて行かれるんだろう。
滑稽で……惨め過ぎる。
鼻の奥がツンとし出すと、喉の奥や目頭までいたくなる。
考えちゃダメ。
泣いたってどうにもならないんだから。
「ん……」
「どうした?苦しいか?」
攫う張本人が心配なんかしないでよ……
私の事なんてほっといて欲しい。
大きく深呼吸した和穏は、善の問いかけにも反応せず、ただ寝っ転がっていた。
家族に言われなかった。その時点で、きっと今日、私を置いて出て行く気だったんだなぁ……
誕生日にもらった手紙が『ごめんなさい』なんて……
そんな17才の誕生日の迎え方なんて私ぐらいだろうし、その上こうして怪しげな人達に拉致られて、スタンガン当てられて、拘束されて、知らない人の膝に寝て……
何処まで連れて行かれるんだろう。
滑稽で……惨め過ぎる。
鼻の奥がツンとし出すと、喉の奥や目頭までいたくなる。
考えちゃダメ。
泣いたってどうにもならないんだから。
「ん……」
「どうした?苦しいか?」
攫う張本人が心配なんかしないでよ……
私の事なんてほっといて欲しい。
大きく深呼吸した和穏は、善の問いかけにも反応せず、ただ寝っ転がっていた。