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神様のいない世界
第6章 関係
「身体か?心か?」


宗高のその言葉に和隠は声を出して泣きはじめた。


「……悪かったな、和隠は悪くないから」


そう言った宗高の手を和隠は上から握り締めた。


「っく……寒いから……居て」

「居るから安心しろ」


宗高は握られた手を握り返してから離し、和隠の横に肘をついて寝転び、布団の上から和隠をあやすように優しく撫でた。


熱で弱ってるからこの人の声が優しく聞こえるのだろうか?


和隠はそう思いながらも布団越しの手も優しくて、寄り添うように宗高の胸におでこをつけた。


和隠のその行動に戸惑うものの、宗高は肩を撫でていた手を和隠の頭に回し、よしよしと撫でた。


「寒いから……抱きしめてよ」

「大胆な注文だな?」


和隠の言葉に鼻で笑った宗高は、『さみしい』と言っていたと善の言葉を思い出し布団の中に入り、和隠に腕を回し抱きしめた。
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