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神様のいない世界
第8章 贈り物
宗高はサイドボードの照明に手を伸ばし明かりをつけると、顔を見られるのを拒む和隠の手を引き剥がした。


「なんで顔を隠すんだよ」

「……恥ずかしいから」


散々見せて来ただろうと思うものの、言葉は口にせず和隠の顎を掴んだ。


「よく見てやるからこっち向け」

「やだってば!!」


和隠は必死に顔を背けるが、宗高の手はそれを許さず視線だけそっぽを向くと宗高が笑うので、和隠も恐る恐る視線を合わしはにかんだ。


二人でベッドに横たわり、見つめ合うのが宗高には新鮮で代え難い時間であった。
和隠には全てが初めての事で、これが初めての経験だったら良かったのにと、自分の不運を嘆く時間だった。


「学校、行きたいか?」


突然の宗高の質問に瞬きを数回した和隠は聞き間違いかと思ってまっすぐ見つめた。
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