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第9章 新事実

だが、宗高は即答した。


「ダメだ、大人しく待ってろ」


そう言って和隠の掴んだ手を振り切ってドアへと向かう。和隠はそれでも諦めず、立ち上がって宗高の背中に抱きついた。

ジャケットを強く握りしめ、引き剥がそうとされる手を絶対に離すものかと食い下がったのだ。


「手を離せ、善」


抱きついて離れない和隠を引き剥がすように善を呼ぶ宗高に従い、和隠を後ろから羽交い締めにして引き剥がそうとした。


「やだ！！私も行く！！」

「ダメだって言ってんだろ？若頭の言うことを聞け！！」

「お願い、お願いします！！宗高さん……私も、私も聞きたいの！！」


まだ和隠をマンションから出すつもりのない宗高は、和隠を引き剥がすと、それでも引き下がれない和隠は宗高の手を掴んだ。


「……その格好で外に出るつもりか？」