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神様のいない世界
第2章 陵辱
何でここに写真があるの?!
知り……合い……なの?
和穏の家族はそれほどお金に余裕のある家庭ではなかったが、日帰りで海に行ったり、BBQをしたり、学校行事や節目には全員参加していた。そして決まって家族全員の写真を撮ったのだ。
その家族写真を他人が持っているわけがなく、必死に知人の顔を思い浮かべるも、ヤクザと関わりのある知人さえ検討もつかない。
だけどそれと同時に、自分が人違いで連れて来られたのでは無いのだと思い知らされたのだ。
和穏は動揺が隠せずに、眼を大きく見開き写真から目が離せなかった。
職を転々として引越しも何度かした。それでも弟の海が生まれてからは地に脚をつけるような生活になり、ヤクザと関わりのある生活ではなかったのだ。
「あぁ、残念だな。高値がつくと思うのに」
宮川はそう言って、和穏側に落ちた写真を拾った。
「んー、んーー!!」
触るな、返せ!!
和穏は宮川を睨みつけて唸った。
家族写真は他人が持っているわけがなく、どうしても腑に落ちない。
でもそれ以前に、こんな人たちに写真を奪われるのが嫌だったのだ。
「こいつは売りもんじゃねーんだから、諦めろ」
宮川を笑う宗高に和穏は視線を戻した。『売りもん』というのは、人身売買の事で、改めて身の危険を知って恐怖心でいっぱいになったのだ。
知り……合い……なの?
和穏の家族はそれほどお金に余裕のある家庭ではなかったが、日帰りで海に行ったり、BBQをしたり、学校行事や節目には全員参加していた。そして決まって家族全員の写真を撮ったのだ。
その家族写真を他人が持っているわけがなく、必死に知人の顔を思い浮かべるも、ヤクザと関わりのある知人さえ検討もつかない。
だけどそれと同時に、自分が人違いで連れて来られたのでは無いのだと思い知らされたのだ。
和穏は動揺が隠せずに、眼を大きく見開き写真から目が離せなかった。
職を転々として引越しも何度かした。それでも弟の海が生まれてからは地に脚をつけるような生活になり、ヤクザと関わりのある生活ではなかったのだ。
「あぁ、残念だな。高値がつくと思うのに」
宮川はそう言って、和穏側に落ちた写真を拾った。
「んー、んーー!!」
触るな、返せ!!
和穏は宮川を睨みつけて唸った。
家族写真は他人が持っているわけがなく、どうしても腑に落ちない。
でもそれ以前に、こんな人たちに写真を奪われるのが嫌だったのだ。
「こいつは売りもんじゃねーんだから、諦めろ」
宮川を笑う宗高に和穏は視線を戻した。『売りもん』というのは、人身売買の事で、改めて身の危険を知って恐怖心でいっぱいになったのだ。