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神様のいない世界
第9章 新事実
「シャワー浴びるから、手を離せ」
「離さない」
和隠がそう言っても善は隙を見て逃げるのではないかと、腕を離さないでいると、和隠は善の掴んでる腕を掴み返して引っ張った。
「じゃ、一緒に入る気?いいよ、入ろうよ!!」
バスールームの前まで善を引っ張り脱衣所に入ろうとする和隠の腕をやっと離した。
「入るんでしょ?」
「……本気で言ってんのか?……一人で入れ、ドアの前で待ってるからな?逃げ出せると思うなよ?」
善の疑いの目に、和隠は睨み返してドアを閉めた。
逃げ出す気は無い。
ローブ姿で外に出たってタクシーすら捕まえられないし、捕まえられたにしても宗高の言っていた『事務所』の場所すら知らないのだから。
悔しくて洗面台を叩き、鏡を見ると、母親に似ていない自分の顔が映っていた。
それがより一層自分を惨めにしていて視線を落とし、バスルームに入った。
「離さない」
和隠がそう言っても善は隙を見て逃げるのではないかと、腕を離さないでいると、和隠は善の掴んでる腕を掴み返して引っ張った。
「じゃ、一緒に入る気?いいよ、入ろうよ!!」
バスールームの前まで善を引っ張り脱衣所に入ろうとする和隠の腕をやっと離した。
「入るんでしょ?」
「……本気で言ってんのか?……一人で入れ、ドアの前で待ってるからな?逃げ出せると思うなよ?」
善の疑いの目に、和隠は睨み返してドアを閉めた。
逃げ出す気は無い。
ローブ姿で外に出たってタクシーすら捕まえられないし、捕まえられたにしても宗高の言っていた『事務所』の場所すら知らないのだから。
悔しくて洗面台を叩き、鏡を見ると、母親に似ていない自分の顔が映っていた。
それがより一層自分を惨めにしていて視線を落とし、バスルームに入った。