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神様のいない世界
第10章 事件
和隠が目を覚ましたのは10時過ぎ。


「起きたか?」

「ん……」


宗高は自分の上から和隠を退かすことなく、そのままの姿勢で数時間を過ごしていた。


「あ、ごめんなさい……重かった?」

「いや?」


退こうとする和隠を抱き留め、自分の上に戻す宗高はくすりと笑い、和隠はどうしていいのか分からず宗高の胸に伏せの状態で見上げた。


「今日は休みをもらったから一緒にいてやる」

「そうなの?お仕事休んで平気なの?」

「急ぎのものは無いからな」

「そっか、ならご飯食べる?」

「そうだな」


宗高の返答に和隠は起き上がると、宗高に腕を掴まれた。


「な……に?」

「直ぐじゃ無くていい」


そう言う宗高は和隠を横に寝かせ、唇と重ねると和隠の薄い唇に舌を滑り込ませた。

和隠は一瞬思考が停止するものの、すぐにそのキスに応じて舌を絡ませた。

何度もキスを繰り返していると、和隠は胸が苦しくなり宗高の首に腕を回し離れたくないと思うのだ。
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