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神様のいない世界
第10章 事件
宗高は善を自分の高級車の後部座席に乗せると、和隠を善の横に乗せ、自らハンドルを握った。
善を襲った男を取り押さえていた中に運転手が居たのだ。
「和隠、善の背中の傷をこれで強く抑えろ」
宗高は袋に入ったサラシを和隠に投げつけると、和隠もそれをキャッチして震える手で袋を開けた。
「おい、大丈夫かよ、手が震えてんぞ?」
善が苦笑して和隠に言うが、そんな嫌味も耳に入らない和隠は、宗高が言った通りにサラシで善の傷口を必死に抑えた。
「相田か?善がマンション前で刺された。刺した相手は捕まえて事務所に送らせたから、後は頼む。……あぁ、意識はしっかりしているから、このまま高井戸の爺さんのところに連れて行く」
宗高は要件だけ言って電話を切り、マンションの駐車場から車を出した。
15分ほど走らせた古びたマンションに着くと、高井戸が車椅子を用意して入口前に立っていた。
善を襲った男を取り押さえていた中に運転手が居たのだ。
「和隠、善の背中の傷をこれで強く抑えろ」
宗高は袋に入ったサラシを和隠に投げつけると、和隠もそれをキャッチして震える手で袋を開けた。
「おい、大丈夫かよ、手が震えてんぞ?」
善が苦笑して和隠に言うが、そんな嫌味も耳に入らない和隠は、宗高が言った通りにサラシで善の傷口を必死に抑えた。
「相田か?善がマンション前で刺された。刺した相手は捕まえて事務所に送らせたから、後は頼む。……あぁ、意識はしっかりしているから、このまま高井戸の爺さんのところに連れて行く」
宗高は要件だけ言って電話を切り、マンションの駐車場から車を出した。
15分ほど走らせた古びたマンションに着くと、高井戸が車椅子を用意して入口前に立っていた。