パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第10章 事件

「本当に、私の父親なんだよね？」

「……お前の母親、育ての方が知ってるはずだ」

「……はず？え？じゃあ、違うかもしれないの？それなのに私達の家族をメチャクチャにしたの？」


和隠は宗高の言葉に動揺した。
これで本当に沢口の娘じゃなかったら、私は何のためにこんなに淋しい思いをさせられるんだろう。


「現状はそうだが、経緯がわからないだけで、お前は沢口の娘だ」

「なんで……断言出来るの？」


質問に応えない宗高に、和隠は不信を抱かない訳がなかった。


「寝るぞ？」


和隠はベッドに座ったまま宗高を見下ろしたままでいる。寝ると言われて寝られるはずがない。


何を考えて私の前でそんなことが言えるんだろう。