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第3章 境遇

言う事なんて聞きたくない！！
もうヤダ、死にたい！！


そう思うのに、和穏の口から出た言葉は違ったのだ。


「許して下さい！！言う事聞くから、ちゃんと聞きます！！」


そう泣き叫んだのだ。

宗高はそれを聞いて口を離せば、歯型がくっきりと残る首を舐めて微笑った。


首元が波打つ様に熱く痛い。


和穏は嗚咽混じりに泣き続け身を震わせた。


「言う事聞くんだ？だったらまず、泣くな」


宗高が和穏の涙を拭こうと手を伸ばすが、和穏はそれすら怖くて首を竦め目を瞑った。

一瞬躊躇した宗高は、そのまま和穏に触れ、涙を拭い和穏の唇に唇を重ねた。