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マスター・ナオキの怪店日記
第4章 三島さんの再会
「そうそう、で、憑依体質ね。いわゆる霊が憑きやすいって人の事だよね。さっき例に出した、空いているのに自分が入ってから急に人が入りだしたっていうのを以前は憑依体質って言ったりした人もいたと思うんだが、今はそういうのを招き猫体質って言うらしいんだよ。まあ確かに、その方がしっくりくるよね」
「ああ、聞いた事ありますよ。ようは、人が寄ってくる体質って事だと思っていいんですかね」
そう言えばうちでも、と尚樹は続けた。
「確かに、今日はガラ空きだなぁって日に長澤さん夫婦が来ると、その後は結構人が入ってきたってことがあったなぁ。なるほどね、長澤夫妻は招き猫になってくれるありがたい存在なんだ。良い人達に常連になってもらえて助かりますよ」
あはは、と尚樹は軽快な笑い声をあげた。
日本酒を喉の奥で味わっている表情を眺めて満足しているバーのマスターは、まだ話は終わっていないことをあらためて思い出した。
「三島さん、肝心の話、まだですよ。奥さんに会ったって話」
酒の味に満足して口元を緩めていた三島さんも、尚樹に言われて思い出したようだった。
照れ笑いを浮かべながらそうだった、と自分の後頭部を手のひらでポンと叩いた。
「ああ、聞いた事ありますよ。ようは、人が寄ってくる体質って事だと思っていいんですかね」
そう言えばうちでも、と尚樹は続けた。
「確かに、今日はガラ空きだなぁって日に長澤さん夫婦が来ると、その後は結構人が入ってきたってことがあったなぁ。なるほどね、長澤夫妻は招き猫になってくれるありがたい存在なんだ。良い人達に常連になってもらえて助かりますよ」
あはは、と尚樹は軽快な笑い声をあげた。
日本酒を喉の奥で味わっている表情を眺めて満足しているバーのマスターは、まだ話は終わっていないことをあらためて思い出した。
「三島さん、肝心の話、まだですよ。奥さんに会ったって話」
酒の味に満足して口元を緩めていた三島さんも、尚樹に言われて思い出したようだった。
照れ笑いを浮かべながらそうだった、と自分の後頭部を手のひらでポンと叩いた。