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マスター・ナオキの怪店日記
第8章 いよいよ始まった、ご来店・・
カクテルグラスに注がれたピンク色の液体、そして蘭の花をチェリーに変えて添える。
男は視覚でも味わうかのように横から見たり真上から見たりしてから、ゆっくりと一口をつけた。
「美味しいね。このカクテルは女性に人気がありそうだ。チェリーもいいが蘭の花も似合うんじゃないかな」
まるで普段のヴィーナスを知っているかのようだ。もしかしたら、こっそりと下見に来ていたんじゃないだろうか。
「お客様、カクテルにお詳しいようですね。いろんなバーへ足を運んでいらっしゃるのではないですか?」
男は緩やかな笑みを尚樹に向けてから、実はね、と話を始めた。
「実は私もバーテンをやっていたんです。店も構えていました。この近くなんですよ」
カクテルグラスに指を絡め、愛おしそうにカクテルを見つめた。
その話を聞き、長澤夫妻から聞いた男の事を思い出した。バーテンをやっていた霊の事を。
男は視覚でも味わうかのように横から見たり真上から見たりしてから、ゆっくりと一口をつけた。
「美味しいね。このカクテルは女性に人気がありそうだ。チェリーもいいが蘭の花も似合うんじゃないかな」
まるで普段のヴィーナスを知っているかのようだ。もしかしたら、こっそりと下見に来ていたんじゃないだろうか。
「お客様、カクテルにお詳しいようですね。いろんなバーへ足を運んでいらっしゃるのではないですか?」
男は緩やかな笑みを尚樹に向けてから、実はね、と話を始めた。
「実は私もバーテンをやっていたんです。店も構えていました。この近くなんですよ」
カクテルグラスに指を絡め、愛おしそうにカクテルを見つめた。
その話を聞き、長澤夫妻から聞いた男の事を思い出した。バーテンをやっていた霊の事を。