この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
マスター・ナオキの怪店日記
第8章 いよいよ始まった、ご来店・・
 まるで煙草の煙でも吐き出すように、オーナーバーテンダーだった男は大きく息を吐く仕草をする。けど、実際には息はしていない。それはそうだ。彼の呼吸はもう止まっているのだから。
 わかり切っている事なのに、ぼんやりと男を眺めながら切ない気持ちになった。
そういえば・・尚樹の中で小さな記憶が引き出された。
 2ブロック先あたりのバーが、オーナーの突然の死によって閉店したという話を、客がしていたのを思い出した。
「やっぱりね」
男がうなるように呟く。
「やっぱりいきなりは悔しいよ・・」
男の声は無念に満ち溢れている。さっきまでの穏やかな目元はつらそうに歪んでいた。
「心残りが多すぎる。いや、心残りばかりだよ。まだまだ生きていたかった。もっともっとお客さんに酒を楽しんでもらいたかった。私も・・他人との繋がりを楽しみたかった」
 感情が高まったのが原因なのかわからないが、次第に男の体が透けてきた。自身の体の変化に気付いたのか、照れ笑いを浮かべて尚樹と目を合わせた。



/111ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ