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マスター・ナオキの怪店日記
第11章 4人目の幽霊様
「実はまだ死んだばかりなの。三日前、死んだのは三日前なの。だからほやほやなわけ」
・・ほやほや?ってなんて言い方だよ・・
恐怖を通り越して理解不能で頭がいっぱいの尚樹は、女の言い方に眉間を寄せた。
「事故だったの」
尚樹を気にせず女は続ける。
「車運転してての単独事故。まだ信じられないくらいよ。ほんとだったら今夜、彼とこの店に来るはずだったの。でも、どうしてこんなに早くここに来られたか不思議でしょ?親切なおじさんが教えてくれたのよ、あたしが彷徨っていたら。キミが探している店は今我々の間で評判の店だよって」
もしかして!と目を見開いて尚樹が遮ると、「そう、元バーテンダーのおじさん」と女はカウンターの縁をポンと叩いた。
「おじさんったら、僕の方が腕は上だけど、彼もかなりの腕を持ってるから、美味しいカクテルをご馳走してもらいなさいって。だから次は是非カクテルを」
あのバーテンおやじめ、とふふんと鼻をならしながらも、あの時のやり取りを懐かしく思う尚樹。
よし、超ベテランバーテンダーからお墨付きをもらったカクテルを、この女のために、最初で最後になるカクテルを、心を込めて作ろう。
・・ほやほや?ってなんて言い方だよ・・
恐怖を通り越して理解不能で頭がいっぱいの尚樹は、女の言い方に眉間を寄せた。
「事故だったの」
尚樹を気にせず女は続ける。
「車運転してての単独事故。まだ信じられないくらいよ。ほんとだったら今夜、彼とこの店に来るはずだったの。でも、どうしてこんなに早くここに来られたか不思議でしょ?親切なおじさんが教えてくれたのよ、あたしが彷徨っていたら。キミが探している店は今我々の間で評判の店だよって」
もしかして!と目を見開いて尚樹が遮ると、「そう、元バーテンダーのおじさん」と女はカウンターの縁をポンと叩いた。
「おじさんったら、僕の方が腕は上だけど、彼もかなりの腕を持ってるから、美味しいカクテルをご馳走してもらいなさいって。だから次は是非カクテルを」
あのバーテンおやじめ、とふふんと鼻をならしながらも、あの時のやり取りを懐かしく思う尚樹。
よし、超ベテランバーテンダーからお墨付きをもらったカクテルを、この女のために、最初で最後になるカクテルを、心を込めて作ろう。