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マスター・ナオキの怪店日記
第11章 4人目の幽霊様
女性客達にだけ向ける飛び切りの笑顔で肯き、カクテルに使う酒瓶を彼女の前に並べて見せる。メジャーカップでそれぞれの酒を適量シェイカーに注ぎ、シャカシャカと音をたてながら振る。
その様子を女は目を輝かせながら見つめている。瞳の輝き。生き生きとした輝きを放っているように尚樹には見えた。
カクテルグラスに注ぎ、蘭の花を添え、女の前にそっと置く。
「マスターナオキ自慢のカクテル、ヴィーナスです。どうぞ」
女は慣れない手つきでカクテルグラスを持ち上げ宙に掲げる。すると、薄暗い店内なのにグラスの中の液体がきらきらと光を放ちだした。不思議な、怪現象だった。
驚きの目を向ける尚樹をよそに、女は蘭の花を耳の上に差し、それからカクテルに口をつけた。
「ん・・あっ、美味しい!カクテルって甘いのね。これガンガン飲めそう!」
「そう、だからつい飲み過ぎて悪酔いしちゃうんだよ。女子は気をつけないとね」
楽しげな表情の女に釘をさす。けど、もうそういう注意は必要なかったな、と尚樹の心に寂しさがよぎった。
その様子を女は目を輝かせながら見つめている。瞳の輝き。生き生きとした輝きを放っているように尚樹には見えた。
カクテルグラスに注ぎ、蘭の花を添え、女の前にそっと置く。
「マスターナオキ自慢のカクテル、ヴィーナスです。どうぞ」
女は慣れない手つきでカクテルグラスを持ち上げ宙に掲げる。すると、薄暗い店内なのにグラスの中の液体がきらきらと光を放ちだした。不思議な、怪現象だった。
驚きの目を向ける尚樹をよそに、女は蘭の花を耳の上に差し、それからカクテルに口をつけた。
「ん・・あっ、美味しい!カクテルって甘いのね。これガンガン飲めそう!」
「そう、だからつい飲み過ぎて悪酔いしちゃうんだよ。女子は気をつけないとね」
楽しげな表情の女に釘をさす。けど、もうそういう注意は必要なかったな、と尚樹の心に寂しさがよぎった。